#717 沼の手前で引き返す【三日坊主とひとりごと】

思いつきで自主制作本のイベントに出店することにして、はじめて自作の本を入稿するところまで作業を終えたわけだけど、やってみてわかった。この沼に足を踏み入れてはいけないし、そもそもわたしはそこまでこの沼を楽しめないかもしれない。

けっして、今回のイベント出店が楽しくないわけではないのだ。

どういう本にしようか、装丁は? 用紙は? イラストは誰かに頼もうか? 組版はどうする? フォントってどういうのがある? 紙面のデザインは? 出店するときの展示方法はどんなのがある? 名刺とかはどうしよう?

無限に考えることがあって、全部自分の独断で決めることができて、それはそれは楽しかった。予算とにらめっこしつつ、可能な限り希望をかたちにする。いま、印刷の仕上がりを待っているところなので、完成品が届くのを楽しみにしている。

これは、一度足を踏み入れたら大変な沼だな、と、思った。

でもわたしはたぶん、ここで引き返すことになるのだろう、と思っている。たぶん。そもそも自分自身に創作意欲がまったくないというのが大きいけれど、ここに入っていったら、すごくたくさんの時間を「つくる」作業に割くことになるのが、容易に想像できるからだ。

今年、本を読む時間を一生懸命、捻出している自分としては、「読む」時間をもうこれ以上減らしたくない。そう思って気づいた。自分がつくることより、もう世の中に山ほどある作品を片っ端から摂取したいのだ。