#709 ただ本を読みたいだけ【三日坊主とひとりごと】

「今年は本を100冊読む」と、決めた。

本来、本なんてすきなときに、すきなように読めばいいし、そもそも「冊数」で成果をはかるみたいな無粋なことをわざわざする必要はない。まったくない。

とは思っているものの、とにかくいま、わたしは活字に飢えている。そして、その飢えをいやすためには、明確な数値(主に冊数と時間)を意識して、無理やりにでも日常に余白をつくるしかないのである。そういう結論に至った。

ここ数年くらい、仕事で咀嚼するのがちょっと大変な情報を扱い、構成の難易度が高めの原稿を書くことが増えてしまったので、わたしの脳内のリソースはぱんぱんで余白がちっともなくなっていた。

「仕方ない」と、去年まではあきらめていたのだけれど、そんなこと言っていたら一生本なんて読めないし、だんだんと読書する筋肉みたいなものがおとろえていく一方だし、なによりとにかくわたしは本当は本が読みたいのだ(ドン!)

だから、あえての「100冊」。読んだ本も全部記録する。

体力や気力の制限がなかった10代のころは、本当に何にも考えずにすきな本を手当たり次第読みまくっていた。あれは特別な時間だったのだと、今ふりかえってみるとしみじみ思う。

そもそも読書がわたしの唯一の趣味みたいなものなんだし、そこに時間と労力を割かずにどうする!と、一念発起したのである。

これはけっして自分を追い込むためにじゃなく、なにかを取り戻すために、やるのである。