11月、はじめて文学フリマに行ってきた。今まであんまり興味がなかったけど、いろいろタイミングが重なったので、なんとなく。特に何を見にいく、というのはなかったのだが、とりあえず会場をぐるりと行脚して、気になった作品をすこしだけ購入した。
出展者の数とか、参加者の多さとか会場の熱気とか、やっぱり現地に行って体感してみるとその場の空気がすごくて、これだけ「創りたい人」とか、それを「読みたい人」がいるんだなーと、なんだか圧倒された。
わたしは文章を書く仕事をしているにもかかわらず、「自分の作品を創りたい」とか、「何かを形にして残したい」とか、そういう気持ちがほとんどない。
むしろ自分が死んだあと、意図せず他の誰かに書いたものを読まれるのが嫌なので、直筆の手帳とか日記の類は使い終わったらすぐ処分するし、インターネット上で書いている文章も、外部サービスではなくあえて自分のドメイン直下に引き上げて、サーバーの契約が切れたらそのまま消滅するようにしてある。
とはいえ、である。ただのひとりごととはいえ、足掛け10年、700本超も文章を吐き出してきたのだから、今ならそれを振り返って、咀嚼しなおしてみてもいいかも? という気持ちにちょっとだけなっている。
つまり、いくつか抜粋して編集しなおして印刷物にする。10年分の何かは、当たり前だけど10年続けなければ手元にはないわけだから、それはそれで大切にしてみようか。