#600 気がつけば【三日坊主とひとりごと】

ここに書き散らした文章を、あとから読み返すことは滅多にない。あくまでもそのとき自分の頭にあって、渋滞していることだったり、何気ないつぶやきだったりを置きにきているだけで、この場所で思索を深めたり、自分を省みたりする気はないからだ。

えらいもので、このスタイルがわたしにはすこぶる合っていたらしい。ぽつぽつと書き散らし続けて、気がつけば5年の月日がたち、600本もの駄文がたまっていた。

たぶんこれから振り返ることも、ほとんどないんだろうけど。

時代の節目の空気をいやというほど感じても、好きだった小説が読めなくなっても、仕事で煮詰まってしっかり向き合うことができなくなっても、自分が自分であることを保つためにできるのは、やっぱり書くことしかないんだな、とこの1年で思い知らされた気がしている。

4月になる。ここからおそらく2年くらい、わたしはリセット期間に入る。キャリア的にも、人生的にも。

未来のことは何も、誰にもわからないことだけが共通項だから、結局、いまを積み重ねることしかできないのだけど。

気づいたら、桜も半分ほどが葉桜になっていた。すっかり引きこもり生活が習慣化してしまって、最近は家の近所の団地にある、大きな桜の木を数分ながめるだけで満足している。春は短い。またあっという間に夏がきて、秋がきて、冬になって、また次の春がくる。

また右往左往しているうちに季節がすぎないように、自分の足で歩いていこう。