「書く」と「話す」の違いを、自分でしゃべって確認したりしている。自分でやってみるとまるで違う。
もともと話すことが大の苦手だったから、書くことしかできなくて、いつのまにか得意になって、それが仕事になったような人間である。たとえ実験であっても、自分がしゃべって発信するようになるとは思わなかった。
えらいもので、コンテンツを消費しているだけだったときは、「この人はトークがあんまりうまくない」「なんでこんな風に言うんだろう」「なんかテンポが悪い」「テンション低い」などなど、好き勝手に思っていた。
でも自分が話したものを聞いたりとか、いわゆるプロではない人たちが発信しているコンテンツに触れることが増えて、そのクオリティの明らかな差を痛感するようになっている。自分がやってみるとよりわかる。もはや瞬殺である。
どの世界でも、コンテンツを違和感ないレベルで受け取れるように成立させるだけで、すごいスキルなのだ。音声にしても映像にしても。(そういえば、テキストだってそうなのだ。実は)
最近は、ラジオで2時間トーク番組を成立させてる要因はなんなのかとか、昼間に流しっぱなしでも聞き続けられるFM番組の構成とか、これまでとは違ったことが気になるようになった。
これまではただの「ラジオ好き」だったからわからなかったけど、自分がほんのちょっと、作る側に回っただけでこの破壊力である。何歳になっても、経験は尊いということか。