仕事にかまけて(言い訳して)ずっと先送りにしてきた手続き的なことを、いよいよ済ませてきた。
いつもと違うことをする、慣れない場所に足を運ぶ、何かを買いに行く。以前だったら帰宅途中とか、仕事と仕事の合間とかにサクっとしてきたことも、いちいち身支度して、時間を調べ、電車に揺られて、地下鉄をさまよって、あちこちの階段を駆け上がって……という一連の作業が、心の底から億劫になっていてびっくりする。いろいろと衰えすぎだ。
「当たり前」って、なんて儚いものなんだろうか。でも逆に、慣れてしまえばどうにでもなるんだな、とも思ったりする。
久しぶりに長時間の移動をすると、「何もしない」「ぼーっとする」時間がまあまあ人間には必要なんだな、としみじみ感じることがある。なんだかちょっとだけ癒された自分がいた。
音声コンテンツを聞きながら家事をする。動画を流しながら食事をする。休憩中はスマホかKindle。家にいると結局、何をするにも「ながら」作業になりがちだから。
それが自分に負荷をかけているとしても、なかなかこの生活から脱することは難しい……と思ってしまうのだけれど、例えばいまスマホを手放して電話しかできない携帯に持ち替えたりしたら、それにだんだん順応できてしまったりするんだろうな。
そういえば10年くらい前に、TVを処分したときもそんな感じだった。「手放す」というのは、難しいようでいて実はシンプルな話なのだ。