#555 秋の青空と、小さなきざし【三日坊主とひとりごと】

気持ちがかなり落ちていて、祝日をはさんで多少回復したものの、やはりまたどーんと身体ごと崩落してしまい、どうにもこうにも復活できずにいた。ただそこは人間、不思議なもので、最悪な気分で目覚めた朝、さっと部屋に差し込んできた太陽の光で、むくりと自然に起き上がる。

思い切ってベッドからシーツやら布団カバーやらをひきはがし、洗濯機に放り込んだ。こうやってまれにスイッチが入ったときは、何もかも一気に進めてしまったほうがいい。

たまっていた洗い物を食洗機にほうりこみ、米をとぎ、新しい麦茶をつくり、そろそろ使わないと危なそうなごぼうとにんじんを見つけて一気に切り刻む。まともなおかずを自分で作ったの、久しぶりかもしれない。きんぴらごぼうが完成。

「生活」のきざしを一瞬だけでも取り戻すことができると、気持ちがだいぶ前向きになる。そんなことわかっているのだけれど、それがなかなかルーチンにならない。「一人暮らしだから」と、いつまでも言い訳ばかりを重ねてしまう。

洗い上がった洗濯ものを干すためにベランダに出たとき、秋晴れの青空がきれいでちょっと人心地がついた気がした。

家事がひと通り終わると、始業時間ぴったりくらい。終わっていないタスクが山盛りである。

15年、ほとんど目の前のことしか考えてこなかったわたしが、最近、先のことを考えるようになった。ひとつの小さな兆しが、思った以上に、自分自身に変化をもたらしている。