#541 「楽しい」がわからない【三日坊主とひとりごと】

小説や漫画の主人公も、アーティストや俳優さんなんかも、一匹狼的な感じで、ストイックに我が道を追求している人にどうしてもひかれる。グループでわいわいやっている画がきらいなわけではないけれど(大人数でやっていたって、ものすごくストイックな人はいるわけだし)、わたしにはあんまり響かないみたいだ。

「自分もそうだから」なんていうのはあまりにもおこがましすぎるけれど、少なくとも「みんなで楽しくやろうぜ!」的なタイプでないことは確か。

「みんなで楽しく」といわれた瞬間に、どうしたらいいのかわからなくなってしまう。「わたしが楽しい」と「あなたが楽しい」は全然ちがうのに、どうやって「みんなが楽しい」をつくっていけばいいのか、戸惑ってまったく前に進めなくなる。

そんなわたしが会社やコミュニティづくりに手を出してしまったのだから、まあだいぶやっかいである。

最近は運営するうえで、「どうしたらみんな楽しくなるか」に頭を悩ませるよりも、「わたしみたいな人でも、気兼ねなく参加できるようにすればいいのか」と、考え方を切り替えてはいるのだけれど。

「楽しい」って、なんなんだろう。人間にとって何のために生まれた感覚なんだろう。考えれば考えるほど、わからなくなる。わたしの中では、意味不明な感情の代表格である。

そんなことをいちいち考えているから、いつも迷宮に入り込むことは自分がいちばんよくわかっている。わかってはいるけれど。