#512 声に出して読むことば【三日坊主とひとりごと】

去年、いろいろドキュメンタリーを見たいがために、NHKオンデマンドに登録した。

我が家にはもう7年くらい、TVがない。映画はまあまあ好きだけど毎日見るものではないし、ドラマを楽しみに待つ習慣もまったくなくて、NetflixやらHuluやら、一度は登録してみたものの……。

「あれもこれも見られるのか……見られてしまうのか……うわぁ」と、逆に息苦しくなってしまって、どれも数ヶ月で退会した。

そんななかで唯一、続いているのがNHKオンデマンドである。

特に歴史系の番組を見るつもりだったのだけど、思いがけず、すっかりファンになってしまったのが『100分de名著』だ。

簡単にいうと、いわゆる「古典」とよばれる書籍を取り上げ、専門家の解説を交えながらわかりやすく解説してくれる番組。

1回25分というコンパクトさとも相まって、朝、仕事前にちょっとだけ見たり、家事しながら繰り返し音声だけ流したり、かなり活用している。

しばらくは宮沢賢治、司馬遼太郎、松本清張など、文学を中心にハマっていたのだけど、この間久しぶりに、がつんとやられたのが中原中也詩集の会。

そこまで興味はなかったのに、番組の中で朗読された詩に、なぜかどうしようもなくひきこまれてしまった。

演じ手としての森山未来さんがすばらしかったのもあると思う。(音源が欲しい) 読む文字としての詩と、語られるリズムとしての詩と。そこにはいろいろな受け取り方がある。

中原中也詩集 (岩波文庫)www.amazon.co.jp

1,100(2020年02月27日 22:10時点 詳しくはこちら)
Amazon.co.jpで購入する