#511 手しごとへの衝動【三日坊主とひとりごと】

ときどき無性に、細かい手作業をしたくなる。

高校生のとき、突然ミニチュア作りにハマったこともあった。冬になるたびに編み物していた時期もある。手芸も工作も、まあまあ得意なほうだと思う。

何年か前には突然ビーズアクセサリーづくりにのめりこんで、今も自宅にはひと通りの道具が揃っていたりする。

もともと性格が超絶インドアタイプなうえに、仕事もライティング・編集と引きこもりまっしぐら。だから健康な生活を送りたいなら、せめて人とコミュニケーションをとれるような趣味とか、身体を自然に動かすような時間とか、そういうのを持った方がいいということはわかっている。

わかっているけれど。

定期的に、突然おそってくる。「細かい作業をしたい」という欲求がぐわーっと。

なんというか、可愛い手芸作品を作りたいとか、アクセサリー好きだとか、そういうのとはちょっと違う。ちょっと違う、というか、全然ちがうと思う(笑)。

正確に表現してみると、「何か細かいものをつくるためにひたすら手を動かしたい」が、いちばん近い気がする。

普段、ライティングや編集で「細かい活字」と向き合っているから、たぶんその反動なんだと思う。反動になりきってないけどな。

この間、ここ数年でいちばん、みたいな繁忙期の真っ最中にその衝動がおさえられなくなって、とりあえず使い古しのタオルを引っ張り出し、ブツ縫いして雑巾にした。一旦は気持ちがおさまったけど、また何か作るか。