一見すると穏やかそうにみえるのかもしれないが、わたしは意外と(?)というか、かなりドライなところがある。自分でいうのもなんだけど。
もちろん信頼している人たちはたくさんいて、みなさんかけがえのないパートナーだと思っている。でも、あくまでも仕事は仕事。どこかに、そんな気持ちがひそんでいる。
だから、相性がいい人と悪い人がけっこういる。
精神的に自立している人とは関係が長く続くけれど、「マネジメントされたい人」とか「他人に依存しがちな人」とかは、自然と縁が切れることが多い気がする。(それは誰しもそうか……)
わたしの両親もそんなところがあって、大人になってから受け継いだ性格に気づき、苦笑いすることが多々ある。やはり血筋というものはあるのだなと。
父も母も、あんまり多くの人付き合いを好まないタイプ。とくに不思議だったのは母で、周りの人たちからの信頼はすごく厚いのに、本人にはどこか冷めたところがあった。
そんな母をみて、父は「来るものは拒まず、去る者は追わずなんだよね」と笑っていた。
母が亡くなって、もう10年がたつ。わたしは少しずつ、記憶の中にある母の年齢を追い越し続けている。
大人になればなるほど、なんとなく母の気持ちに近づいているような気がする。
時代もあっただろうし、わたしたち(うちは三人姉妹だ)家族の存在もあっただろう。でも母は精神的に、ものすごく自立した人だったんじゃないかなと、ぼんやり考える。