令和2年の元旦は、栃木県の実家で、家族とお節をつつき、手土産のゆず酒を呑みながらすぎていった。
実は短い年末年始の休暇。10月ごろになかなかどうして業務がパンクして以来、カオスなままどうにか3ヶ月ぶっ通しで走ってきて、正直ちょいと疲弊していた。
そのことに、大晦日から元旦にかけて、ほぼ丸1日休んで気がついた。
自分で作った雑煮を食べながら、内心焦りがこみあげる。ほんのすこしだけ、冷や汗がにじんだ。
すべて自分の意思であっても、どんなにやりたいことであっても、物理的な限界はあるし、有機体であるところの我々人類というものは、酷使すればそのぶんきっちりすり減っていく。精神的にも、肉体的にも。
一度こりているはずなのに、しばらく忘れていた。いや、忘れたふりをしていたのかもしれない。
自分の身体を、物理的に「いつもの日常」から引きはがして違う環境に置く。
どうしたって働きすぎてしまうタイプなのはわかりきっているうえに、さらに一人暮らしなので誰にも止めてもらえないのだから、ときどき意識的にそうするしかない。
家族と他愛もない話をしていたら、ここ数ヶ月、半分マヒしていた感覚が急激にぎゅいん! と戻ってきた感覚があって、なんだか唐突に、年末に結局、終わらなかった仕事のことや、いろいろ至らずに中途半端になってしまった案件がフラッシュバックした。
穴があったら今すぐ頭からすべりこんで、そのまま冬眠でもしたい気分である。