#459 好きなように、やっていい【三日坊主とひとりごと】

働くことに、特になんの希望も持っていなかった。自分のパーソナリティすらよくわかっておらず、狭い視野のまま就活に失敗し、「やりたいこと」について考える間もなく忙しい職場に飛び込み、目の前の仕事をこなしてきた。

原動力は、どちらかといえば「危機感」の方だった。「このままではヤバイ」と思っていた時間の方が、圧倒的に長かった。

「好きなことをやる」「楽しくやる」「会社に貢献する」なんていう発想は微塵もなかった。

案の定、20代の後半で完全に行き詰まった。

ある程度のスキルを得ると、今度は会社から求められること、責任だけが増えていった。仕事はひたすら繰り返しの日々なのに。また、将来になんの希望も持てなくなった。ついでに身体もちょっと壊した。

ただ、このとき「見つけてしまった」ものがあった。中小企業のみなさんが抱える課題。

会社を辞め、手探りでフリーランスになって「あ、わたしこっちの働き方のほうが向いてるな」と感じられた。

相変わらず危機感から動くことが多かったけれど、必死でもがいてみたら、いつの間にか周りに同じ意志をもつ仲間が増えていた。

恥ずかしながらこの辺でようやく、考えるときの主軸が「自分の危機感」から「他の人の課題をどうするか」へと移行した気がする。遅い。

独立して、自分の会社をつくった今、ようやくわたしはいろいろなことから解放された気がしている。ここからは好きなようにやる。それでよかったんだな。