久しぶりにそわそわしていた。キーボードをたたく指はとまり、「あっ、あれやらなくちゃ」と思ったことを5秒で忘れ、お腹がすいているのに夕飯を食べそこねた。なんだか上の空だった。
次の日、わたしはほうぼうへの連絡事案をひかえていた。
「法人化します」。
それだけならまだよかった。ひそかに緊張していたもうひとつの理由は、「これまでお受けしてきた仕事をやめます」というつもりだったこと。
ここ半年くらい、「仕事の幅が広くなりすぎて切り替えられない」「そのためにものすごく作業効率が落ちている」「だからムダに忙しい」という、どう解決してよいものやらわからない課題をもてあましていた。
もう一段、仕事のステージを上げたい気持ちもあった。5年という時間をかけて、自分がいる場所がぬるま湯になりかけている危機感もあった。
自分が積み重ねてきたつもりのものが邪魔になっている。わかっているのに、「いつまで同じことで堂々巡りしてるんだ」とイラ立っていた。
タイミングがバチリ!とあったのは、偶然だったのかもしれない。
自分の苦手分野をサポートしてくれる人と出会って、先輩の言葉に触発され、自分の中で覚悟も決まった。
たぶんずっと、この仕事をしていくんだろうな、と思っていたことを、久しぶりにじっくり考えた。
1日たった今も、まだそわそわしている。
とりあえず当面の目標は、プロにすてきな屋号をつけてもらうための資金を貯めることかな……(笑)