「ライター」と名乗ってはいるけれど、相変わらず取材とライティングがメインの仕事ではあるけれど、実は直近数年のあいだのひそかな目標として、「ライターと名乗るのをやめる」というのがある。
人に説明するのにわかりやすいから「ライター」と公言しているだけであって、ほかに適切な呼称があるなら積極的に変えていきたい。
最近それなりに仕事をいただけるようになってきて、あらためて「わたし、結局なにがやりたいんだっけ」と、考える機会が増えた。
制作の仕事を続けてきたのも、企業の仕事だけにフォーカスしているのも、ひとえに「情報発信できなくて、それだけで損してる会社がもったいなすぎる」と思ったからだった。
別にライターとして大成したいとか(大成というのが何を指すのかもよくわからないが)、個人として名を馳せたいとか、書く仕事が好きだからずーっと何かを書いていたいとか、そういえば、そんな気持ちはあまりない。
「もったいない」のをどうにかするための手段として、自分がもっていた武器が「書くこと」だった、というただそれだけのこと。
だから今も書く仕事だけじゃなくて、制作ディレクションもやるし(そこまで得意ではないのだけど)、コンサルみたいなこともやるし、同じ課題意識をもってる会社と一緒に事業をつくったりもする。
とはいえ年々、「やっぱり自分の武器は書くことしかないのか……」と、あきらめに近い気持ちも強くなっているのだけど。