大学での選考は、史学(歴史)だった。その話をすると必ず「ほー、歴女なんだね」といわれるが、いつも全力で否定させていただいている。
なんだよ「歴女」って。なんでもかんでも「●●女子」とか「○女」とかつけてカテゴライズすればいいと思うなよ。
「歴史、苦手なんだよねー」という大体の人は、「暗記が苦手」のまちがいだと思う。もっというと「人名と地名と年号の暗記が苦手」というだけの話。
もったいなすぎる。学校教育、入試対策科目としての“歴史”はたしかに退屈きわまりないけれど、本質はそこにない。微塵もない。
そもそもわたしが歴史に興味を持つようになったのは、まんがと小学生向けに書かれた伝記のシリーズだった。
「エジソン」とか「マザー・テレサ」とか「野口英世」とか、ああいうやつ。
昔から本の虫だったわたしは、フィクションの童話やまんがを読むのと同じように、普通のものがたりとして、歴史上の人物にふれていた。
年号や人名のような記号ではなく、ストーリーとしての歴史。さまざまな“点”のできごとが連なって、1本のつながった“線”になっていることを、なんとなく感覚的にとらえていた。
過去のできごとをたどれば、現在地がよりくっきりうかびあがってくる。
まあ、こんなエラそうなこといっておいてなんだけど、歴史を「勉強する」のと「研究する」というのはまるでちがう行為なんだということを思い知って、大学では早々に挫折しましたスミマセン。