「自宅が仕事場だと、 集中できなくてなにかと大変でしょ?」と、よく人に言われる。
わたしの今の自宅は、ひとり暮らし1Kのアパートだ。キッチンと水回りは別にして、8畳の部屋に生活と仕事のスペースが混在している。
自宅にはいろんな誘惑もあるし、やらなきゃいけない家事なんかも目につく。それになんといっても3歩も歩けばすぐそこにベッドがあって、瞬時にあたたかい眠りに落ちていける。
まあ確かに、仕事が佳境のときに思わず「10分だけ」と毛布にくるまり、うっかりそのまま寝落ちして翌朝青ざめたこともなくはないけれど。
ほんの数回の失敗があるくらいで、基本的にわたしは、仕事場=自宅がいちばん快適だと思っている。だから別に大変でもなんでもなく、ストレスも特にない。
ただ最初からそうだったわけではなく、少しずついろんな物を揃えてきた結果ではある。
広めのデスクを買い、大きなデスクトップPCにして、イスも自分の背丈にあったものに変えた。なんなら、健康グッズもろもろも常備してある。
「書く環境」さえ快適に整えば、自宅以外で仕事する理由は何もない。
むしろ、カフェの硬いイスは腰痛にひびくし、温度調節ができなくてイライラするし、ノートPCの小さい画面で原稿を書くのはもはや辛い。
ただひとつ、大きな問題は資料や本の置き場所。だからいずれは2部屋あるところに住みたいとは思っているけれど、とくに事務所を借りたりする必要性は感じていない。