#307 「練習」の成果【三日坊主とひとりごと】

しゃべるのが苦手だ。とくにその日あったこととか、最近楽しかったこととか、自分のことを話すのが。雑談力のなさ。

昔からそう。最近、なぜかそのことをよく思い出すというか、あらためて思い知ることが増えたというか。

書くのはまあ、仕事にしてるくらいなのでそれなりに得意である。

と、いうよりも。たぶん、話すのが苦手だったから、書くスキルは身につけなきゃヤバイと悟ったんじゃなかろうか。本能レベルで。

プレゼンやディスカッションに対してもすさまじい苦手意識があって、学生時代までは「どうにかしてあまり人と接触しない仕事を」なんてバカげたことを考えていたほど。

とくに営業職なんて、もってのほかだと思っていた。

ただひとつだけ、大きく勘違いしていたことがある。人前で話すことやプレゼンのうまさは、もともとの性格やセンスで決まる、と。

「プレゼン下手だと思っているビジネスマンは、なぜ“練習”をしないのか?」

何かの本で読んで、若かりし頃のわたしは衝撃を受けた。

確かにその通りだった。

以来、何か話さなきゃいけないときは、事前に考えをできる限り書き出してまとめたり、時間をはかりながら声に出して練習してみたり、流れを何回もシミュレーションしたり……。

練習して場数をふむうちに、苦手ではあるけど、「それなりにカタチにできる」ようにはなったと思う。

そんな私が、どうにかフリーランスとして生きてるんだから、人生って案外どうにかなるものだ。