働き方を語るうえで、「ワークライフバランス」というのは、もう古いらしい。「ワークライフシナジー」とか「ワークライフミックス」とか、はたまた「ライフワークバランス」だ、とか。
曲りなりにも私はモノ書きの端くれなので、“働き方”の取材をするたび、一応、そんな出現キーワードについてマジメに考えてみたりしていた。
しかしこの間ついに、「ワークライフハーモニー」なる単語をどこかで見かけてしまった。
ハーモニー。ワークとライフのハーモニー。
とけあうのも、奏であうのも大いに結構。
でも正直、もうワークだろうがライフだろうがどうでもいいから、みんな好きに生きてくれ、と思った。
私は今の時点の生き方、働き方(というほど大層なものではないが)を振り返ると「ワーク=ライフ」としかいいようがない。
でもそれはそれで満足していて楽しくやっているし、別にシナジーやミックスを目指したいとは思っていない。
ちなみに「バランス」については、とてもキライな言葉だから使いたくない。「結局のところバランスだよね」って、当たり前のことをもっともらしくいうな。
つまるところ、どんなかたちの結末だっていいじゃないか。その人が幸せであったなら。
いまの私から仕事を取ったらなにも残らないけれど、だからなんだ、という気持ちになってしまう。「ヤバい、趣味を増やそう」とかそんな気持ちにはなれない。
「ワーク=ライフ」も、決して、悪くはないと思うけどな。