「いいアイディアが浮かびませんでした」
「じゃあ、悪いアイディアでよいので
考えたことを教えてください」
たしか、こんな感じのやりとり……
だったはず。
こないだNetflixで、たまたま見ていた
ドラマ版『すべてがFになる』。
原作は、森博嗣さんの有名なシリーズだ。
わたしも大学生の頃、どハマりしていた。
当時、彼のブログを、
よく読みにいっていた記憶がある。
冒頭のやり取りは、たしか、
あるときそのブログに書かれていたもの。
シンプルなやり取りながら、
本質的な会話に身ぶるいした。
なんとなく、そんな感覚を覚えている。
「考える」って、何だろう。
ときどきそう思う。
わたしは日々、いろんなことを「考えて」
生きているつもりだ。
職業柄、それなりに思考する機会があるから。
でも「考えたはずのこと」を問われ、
うまく説明できないことがある。
つまり「考えたつもり」であって
ちっとも「考えて」ないわけだ。
自覚してないことが恐ろしい。