#252 “何か” 【三日坊主とひとりごと】

「書くことが思いつかないときは、
『書くことが思いつかない』と
素直に書けばいい」

以前参加したワークショップで、
とにかく30分、自分の身体の
あちこちにたまった“何か”を

のどの奥から引っ張り出して、
紙の上に綴っていく……という
ワークをしたことがある。

手は止めない。頭で考えない。
漢字の間違いや文法も大目にみる。

ひとりブレスト、のようなもの。
自分との対話。

不思議なもので、
結構30分、書けてしまうものなのだ。
普段は自分の中にひそんでいる“何か”。

その“何か”を自分なりに咀嚼して
丁寧に紡いで言葉にし、
表現を繰り返し推敲すると

「自分の考え」「価値観」
のようなものになる。

“何か”を“何か”のまま、
放置しすぎてしまうと

それらはいつの間にか
不安や不満やよくわからないプライドや
そんな不毛なものに変わっていく。

そろそろじっくりと
自分自身にいろいろと、
静かに問うてみたいことがある。

今ひそむ“何か”の正体とともに。