#217 夜明け前のひとりごと【三日坊主とひとりごと】

仕事がしんどくて、しんどくて
仕方なかった時期があった。

そのころわたしは会社員で、
まあまあ仕事にも、会社にも
慣れてきた頃だった。

最低限の知識や
ノウハウらしきものは
なんとか身について

いつものやり方で
ものごとを進行していけば
目の前の仕事は
ひとつずつ片付くようになっていた。

それなりの評価も
してもらっていたと思う。

でも、なぜか全然
うれしくも、楽しくもなかった。

ただひたすらしんどかった。

その頃、ほぼ毎日のように
見ていたのが

小林賢太郎さんのDVDだった。

「人を笑わせることが
自分の仕事だと思っていたんです」

彼はいった。

「でも最近は、泣いてる人を
笑わせることが仕事だと
思うようになったんですよね」

なんでそのとき、自分に
その言葉がそんなに
刺さったのかわからない。

今思えば、その頃から
「じゃあ自分の仕事は?」と
自問自答しはじめたような気もする。

まだ自分でもうまく説明できない。

ふとそんなことを思い出した
夜明け前。