「ちょうどいい」って
難しいなと思う。
仕事の量
生活のスタイル
収入と支出のバランス
人とのコミュニケーション
ちょっと心が弱ったときに
読みたくなる小説は、
結末がぼんやりしていても
ハッピーエンドすぎても
疲れてしまうし
仕事中に聞くBGMは
歌詞もメロディーも
気配がそっとしていて
なおかつ眠くならない
心地よさが必要であり
本を集中して読みたいときに
訪れたいカフェのソファは
固すぎず、沈みすぎず、
穏やかな喧騒のなかに
あってほしい
「ちょうどいい」こと。
快適さ。心地よさ。
気のおけない感じ。
今日はまさに、そんな日だった。
ちょっとだけ
現実逃避できる距離で
考えごとをするには
ぴったりの移動時間
なじみの友人、
なつかしい場所
オシャレではないけれど、
活気のある人が集うその店は
街によくなじんでいて、
サービスのそっけなさも、
安くてほどよくシンプルな
お酒とつまみも、
なんだか「ちょうどいい」。
それはたぶん、
とても貴重なものなのだ。