2冊目:不完全な司書
昨年からずっと気になっていたルチャ・リブロの青木海青子さんのエッセイ。「今年はまた本を読みたい」と切実に思って、手に取り、ゆっくり読んだのがこの本でよかったと、心から思う。
折に触れて、一編ずつ読み返したい。今回は印象に残った1編だけ
- 幽霊の側から世界を見る
- 彼女に反射的に「すみません」と言わせてきた社会が、彼女の苦しみを作っている。そのことに社会が気づかなければ、多くの苦しみが救われないように思いました。
- 私は、いつ自分が物質的もしくは社会的に幽霊になるかが分かりません。誰だってひょんなことから向こう側に立つ可能性はある。絶対的にこちら側、人間の側に立ち続けられる自信なんてさらさらありません。だから、いつだって幽霊の側に思いを巡らすのかもしれません。