後悔というものには2種類あると思う。
次は繰り返さない、と誓えるものと
もう二度と「次」がないものと。
すこし前、
打ち合わせハシゴ中に入った
漫画喫茶にて、なんとなく手に取ったのが
東村アキコさんの『かくかくしかじか』。
休憩するつもりだったのに、
引き込まれて一気に4巻まで読んでしまって。
若かりしころの自分のすがた。
そこには、それが正直に、丁寧につづられていた。
その正直さが苦しかった。
10〜20代前半のころの自分が
目の前にあらわれて、じっとこちらを見ているようだった。
結末の予想はついていた。
5巻の表紙。くるべきときが、きてしまったのを知った。
それを見ただけで、猛烈に胸がしめつけられた。
わかっているから、ページをめくるのが怖かった。
あるとき、
二度と取り返しのつかない後悔というのは、
こうやって増えていくのだということを知った。
最後のページを読み終えたとき、
私はそのことを思い出して
久しぶりに声を出して泣いた。