#284 拭いきれない感情【三日坊主とひとりごと】

私は「書き手」ではあるけれど、

記者ではないし、
ジャーナリストでもない。

だから、最新の事件や事象を
追うことはほとんどない。

仕事をはじめてから、
それはずっと変わらないことだ。

でも、最近ときどき考える。

2011年3月11日。

あのとき、自分がもし今の立場……
フリーライターだったとしたら。

私はなにか、行動していただろうか。
「書き手」として、
なにかしらの使命感を抱いただろうか。

正直なところ、自分でもよくわからない。
「絶対にそうしていた!」と、
言い切れるほどの自信もない。

実際のところ、
当時の私が考えていたことは

「明日、会社行ったほうがいいのかな?」
「あの仕事、スケジュールどうしよう?」

それが目の前の現実であり、
そんな自分にほとほと嫌気がさしたのも
事実だった。

7年のときを経て、
私は、はじめてこの場所を訪れている。

取材の直接的なテーマではないものの、
やはりどこか、心のどこかで
ずしん、と感じるものが拭えない。