「書くことが思いつかないときは、
『書くことが思いつかない』と
素直に書けばいい」
以前参加したワークショップで、
とにかく30分、自分の身体の
あちこちにたまった“何か”を
のどの奥から引っ張り出して、
紙の上に綴っていく……という
ワークをしたことがある。
手は止めない。頭で考えない。
漢字の間違いや文法も大目にみる。
ひとりブレスト、のようなもの。
自分との対話。
不思議なもので、
結構30分、書けてしまうものなのだ。
普段は自分の中にひそんでいる“何か”。
その“何か”を自分なりに咀嚼して
丁寧に紡いで言葉にし、
表現を繰り返し推敲すると
「自分の考え」「価値観」
のようなものになる。
“何か”を“何か”のまま、
放置しすぎてしまうと
それらはいつの間にか
不安や不満やよくわからないプライドや
そんな不毛なものに変わっていく。
そろそろじっくりと
自分自身にいろいろと、
静かに問うてみたいことがある。
今ひそむ“何か”の正体とともに。