#162 「はじめまして」からの底なし沼【三日坊主とひとりごと】

取材するとき、
ほとんどの場合は
完全な初対面で話を聞く。

設けられる時間は、
せいぜい1-2時間。

その時間のなかで、
「はじめまして。わたくし
こういうものでして」
からはじめ、

「あなた(御社)にとって
いちばん大切なことは?」
みたいなところまで、
聞き出さなければいけない。

それがわたしの仕事だ。

いや、そこにはそれほど
ストレスは感じてない。

ただ、「どう聞けばいいか」は
取材を重ねれば重ねるほど、
どんどんわからなくなってくる。

取材は、場数。慣れ。

ライターになりたてのころは、
きっとそうだと思っていた。

経験を重ねれば、
おのずと答えは
見えてくるはずだと。

甘かった。

やればやるほど、
深みにハマっていくような
気がしている。

人によって、ベターな
質問は違う。

紋切り型の質問を
延々とくりかえしても、
何もならない。

そんなこといいつつ、
いろいろな人に話を聞いて
知らない世界をのぞけること。

そこに魅力を感じているのは
間違いないのだけど。