最初は、エナジードリンクを
やめよう、と思ったのが
きっかけだった。
効いてるのか、効いてないのか
ほとんどわからない。
「わたしがんばっちゃってる!」
という気分だけ。
いつのまにか、軽やかな翼は
授からなくなった。
そんなとき、
「炭酸水がいい」と
妹がいった。
「味ないじゃん」と
思ったのも束の間。
いつのまにか、
おしゃれなグラスに
レモンと氷を浮かべて
楽しむようになった。
次のハードルは「白湯」だった。
「真夏にぬるま湯なんて
飲めるかい!」と思ったのも
やっぱり束の間。
腸の調子があっという間に
よくなって、
いつのまにか、
氷の入った冷たいドリンクを
めっきり飲まなくなった。
「慣れ」というのは
怖い、と思う。
キンキンに冷えた飲み物や
得体の知れない
エナジードリンクに、
いつしか私の身体は
すっかり慣れていた。
不思議なもので、
日中の飲み物も
あたたかい白湯か
ほうじ茶にしたら
暴飲暴食をしなくなった。
すこしずつ、
よい方に「慣れ」てゆく。