中学生のとき、
住むなら田舎(地元)がいちばんだと思っていた。
高校生になって、
大学に行くなら関東圏かな…と勝手に制限をかけていた。
大学生になって就職を考えたときは、
対人の仕事や、営業はぜったいやりたくないと考えていた。
いざ働きはじめてから、
私には、企画や編集の仕事は向いていないと感じていた。
文章がちょっとくらい得意だからって、
フリーライターなんて夢のまた夢。
そう思っていた。
怖じ気づいていたいろいろなこと。
全部、ただの「偏見」だった。
だんだん田舎ののどかさと閉塞感を天秤にかけるようになり、
いつしか、東京から離れられなくなった。
別にぺらぺら人としゃべることが営業ではないことも知った。
第一線で雑誌や書籍を作ること以外にも、
編集やライターの仕事は山ほどあった。
はじめの一歩さえ踏み出す勇気があれば
「こんなもんか」という感じで、
するすると道ができていく。
恐れていることのほとんどは、たぶん、そんな些細なこと。