#117 ありったけの財産【三日坊主とひとりごと】

フリーになってからの3年間、
私はそれまでの人生で積み上げてきた
ありったけの「財産」によって

生かされてきたんだな、
と強く思う。

アルバイトで
DTP制作現場にいた2年間、

企業広報系の制作会社で
ディレクターやってた4年間。

さらにいえば、
家中に本が山ほどあって
読みたいときに
読みたいものを読むことができた
幼少期の環境もそうだし、

往復3時間の道のりを
ひたすら本を読んで過ごした
高校時代もそうだ。

大学時代に、出会った人たちから
受けた刺激は今でも忘れることがない。

就職活動に失敗したとき、
私は今のままでは、
社会から必要とされることがないのだ、
と強く思い知らされた。

それから7年後。
目の前の仕事をとにかくこなし続け、
独立することを衝動的に決めて、

手探りでライターの仕事をはじめたとき

私は自分の懐に、ほんのわずかだけど
財産ができていることに気がついた。

独立4年目。
そろそろ、その財産に頼らずに
歩き出すときがきたのかもしれない。