今年、夏前くらいに思い立ってベランダで花を育てはじめた。賃貸マンションの狭いベランダだけど、日当たりはまあまあいい。長いこと、部屋の中で観葉植物はいくつも育てているのだが、室外で育てたのははじめてである。
花がつく植物を選んだのも、はじめてかも。
きっかけを思い返してみると、亡くなった母が育てていたゼラニウムだったように思う。実家で十数年花をつけていたが、ついに枯れかかっているのを見かけて、挿し芽を試みてみたのだ。
でも室内ではなかなかうまく育たない。もう限界かな、と思いながら、なんとなくゼラニウムを育てたくなって、鉢ではなく種を購入してみることにした。
結局、種から発芽したゼラニウムはひとつもうまく育てられなかったのだけど、なんと、母のゼラニウムは復活してみごとに花をつけてくれた。生命の力強さすげぇ、と感動したものだ。
ゼラニウムと一緒に、なんとなく買ったのがダリアとジニアの種。写真で見た花のかんじが好みだったことと、「暑さに強い!」という文言を信じた。(うちのベランダはけっこう照り返しが強いため)
5月頃に種をまき、猛暑の夏を過ぎたいま、ジニアはたくさんの小さな花を揺らして咲きほこり、ダリアもみごとな花をつけはじめている。もちろん、ゼラニウムもちゃんと成長して立派に咲いている。
朝、ベランダに出ると色とりどりの花たちがむかえてくれる生活、悪くない。しばらくは花のある生活を楽しもうと思う。