#725 みんなどこまで求めるのだろう【三日坊主とひとりごと】

ここ半年くらい、うにゃうにゃと頭の片隅でくすぶっていた問いを、すこしずつひもとく気になりはじめた。「人の権利」っていったい何なんだ、ということ。

そりゃあ、この世に生まれたすべてのものが幸せであってくれ、と願う気持ちはもちろん持ち合わせているけれど、社会がそれをすべからく保障してくれるかどうか、というのはまた別問題である。

わたしは今まで、自分の権利を大きく侵害された(と自覚している)記憶がほとんどなく、まあ世の中ってこんなもんでしょ、みたいな感覚で生きてきてしまったので、例えば「フリーランスの権利をもっと保障しましょう」「マイノリティの権利を主張しましょう」みたいな議論を見かけると、内容によっては、ちょっと違和感を感じてしまうことがある。

もちろん、歴史的にみて多大な人権侵害を受けてきた人たち、現在進行形で受けている人たちもいるわけで、そういう人たちの権利は一刻も早く尊重されるべきだと思うし、明らかな社会構造のひずみは、とっとと仕組みで解消されてくれ、と思っている。

でも、絶妙なラインの“権利”というものも、中にはあるように感じる。だからつい、身構えてしまうのだ。みんな「公助」を、万能なものだと思いすぎなのではなかろうか。一体誰に、どこまで保障してもらえたら十分といえるのだろう。

と、いうことをうだうだ考えていてもらちが明かないので、とりあえずフランス人権宣言から勉強しなおすことにした。