さくさく書ける仕事と、なかなかエンジンをかけられない仕事とがある。今さらながら後者の要因がなんとなくわかってきて、来年はそれをできるだけ避けようと思うキャリア10年目の師走。
難しいのが、エンジンがかかりにくい難易度の高い仕事の方が、情緒的ではあるということ。つまり、より人の想いとか生き方とかに接近する機会でもあるのだ。
でも、だから、精神力はすごく使う。一度ブレーキがかかってしまうと、なかなか再始動するのが難しい。書かなければいけないことはわかっているのに、キーボードの上で手が止まる。
わかっているのに、取材した音源をもう一度聴くことができない。苦しくて胃が口から飛び出そうになる。PCの前に座ることすらできない。ときどきある。これは一体、なんなんだろうなと思うけど、もう体質に近いのだろう。
仕事としては魅力があっても、体質的に「できない」要素があるならもうどうしようもない。「今からがんばって克服しよう」という年齢でもない。わたしはそういうものだ、と腹をくくって仕事を選択していくしかない。
来年はすこし休むのもありか、と思うこともあるけど、とはいえ経済的にそこまで余裕があるわけではないので、一定の仕事はしないとな、というのもあるしで、働き方を最適化するのはハードルが高い。
10年後、50代になった自分をなかなか描けない。それが停滞の原因でもあるのだろう。ミドルエイジクライシスっていうやつか。