#634 ただの駄文【三日坊主とひとりごと】

ふと思い立って、ある人が残した言葉を探して読み返した。若かった頃はまったくわからなかった心情が痛いほど伝わってきて、胸が苦しくなる感覚を味わう。わたしも間違いなく歳を重ねていて、自分の中の何かが確実に変わってきているのだ。

その人がもう、どこにもいないことがとんでもないリアリティと共に自分に迫ってくる。

「わかる」なんて軽々しい言葉は絶対に使いたくないけれど、以前の自分よりは近いところにいるのは事実であって、わたしはこれから先ずっと、こんな感覚をお腹の奥底の方にもやもやと抱えて生きていかざるを得ないのだろう。

くだらないことを考えているうちに、夜が明けていく。最近、社会から強制的に遮断される深夜の時間が、自分にとって心休まるときになりつつある。だから眠りたいような、眠ったらもったいないような、微妙な葛藤が毎夜のように続いている。

明け方の朝日は暴力的で、何かをはじめなければいけない気持ちになるけれど、それに最大限、抵抗したくなる衝動を抑えられない。

結局、不規則な生活の中で唯一、ルーチン化することに成功した遅い朝食をとると、身体が半自動的に動きはじめる。人体の不思議だ。

そうなるともう、できることをひとつずつやるしかないのだけど、この世界では、前に進むことだけが是とされるんだろうか、なんだそれ、という変な反骨精神がむくむくと頭をもたげてくるような気がする。

誰にも言われてないのに。変なの。