#072 あの頃のキャラメルマキアート 【三日坊主とひとりごと】

通っていた高校の近くに、
はじめてスタバができたのは

もう15年前くらいのこと。
通学路の途中、ファッションビルの一画に
入った小さなちいさな店舗だった。

たちまち話題になり、
どうやら「キャラメルマキアート」
というのが美味しいらしい、と
いうことがわかって

試験終わりの午後、
友人たちと学校帰りに
列をなしたものだ。

テイクアウトのコーヒーに
390円を払うというのは
私たちにとって
ものすごく革命的なことで

なんせ、好きなアーティストの
シングルCDを買うのに(1枚1000円)
音楽雑誌をチェックし、
発売日を調べておいて、
前の月からおこづかいを計画的に
残していたような頃の話である。

もはや今では、当たり前のように
500円のコーヒーを飲んでしまう

でもときどき、あの頃「特別なもの」として
楽しみにしていた、
“スタバのキャラメルマキアート”を
ふと思い出す。

ちなみにコーヒーの味を
覚えてからは、

タリーズ派になってしまったのだけど。