まだほとんど個人事業主から進化はしてないけれど、一応、会社をつくり経営者という立場になった。1年2ヶ月になる。
「経営者は孤独だ」といわれる。
自分がなってみて、確かにそうだな、と実感するフシはある。
一緒に働く企業の方や、メンバーには見せられない顔もある。この荒れる海を、一体どうやって渡っていけというのよ。と途方に暮れることもしょっちゅうある。
でもふと、これまでの仕事人生を振り返ってみたとき、「まあでも、これまでもそれなりに孤独だったよな」と思う。また種類の違う「孤独」ではあるけれど。
実力がない。当然、実績も自信もない。でもどうしたらいいかわからない。いい仕事がしたい。どんなに意に沿わなくても目の前の仕事を必死にやって、毎日、何かをすり減らしていた20代の頃。
共感をもって対話できる人がいない。「どうしたらよくなるか」が話せない。どうしたら「いい仕事」のところまでのぼっていけるのかわからない。
いま思い返しても「あちゃー」という感じだ。あの頃のわたしの方が、いまの何倍も孤独だった。
でもここ数年のわたしは、いまほど周囲の人にめぐまれていることはない、と断言できる。
何しろそれがあったから5年もフリーランスやってこれたんだし、そこからわざわざ法人化することまで考えたのだ。
わたしにとっては、20代の頃の「経営者じゃない孤独」の方がずっとしんどかった。ようやく、そこから抜け出せたんだな、と思う。