#476 雨の朝と、ほんのすこしの弱音 【三日坊主とひとりごと】

雨である。最近、とても眠りが浅い。それなりに睡眠時間はとったはずなのに、後頭部がにぶく痛んで目が覚めた。

一人暮らしが長くなるほど、生活リズムを維持する難易度が高くなる気がする。なぜなら自分の意思ひとつでなんでも自由にできてしまうからだ。

だらけるのも、根を詰めて何かするのも、自由。24時間オールフリー。

15年以上そんな生活を謳歌してきたけれど、この頃、自分の意思ですべてを決めなければいけないことに、ほんの少しうんざりするようになった。

あまり歳のせいにはしたくないけど、それもあるのだろうか。

何時に起きてもいい、何時に寝てもいい、いつ何を食べてもいい、どんな時間の使い方をしてもいい。どんな仕事の仕方をしても、誰にも文句はいわれない。

何を優先して、何はやらないのか。すべて自分次第。

……贅沢な悩みであることは、重々承知である。

家族がいる、子どもがいる、合わせなければならない何かがある。限られた時間の中でパフォーマンスをあげている人もたくさんいて、わたしは本当に、こころから尊敬している。

でも、ひとりでそれを再現は、できない。

健康のためにこうした方がいい、仕事のパフォーマンスを上げるためにああした方がいい。「そんなことはわかっている」と、ときどき大声で叫び出したくなる。わたしの意思はそんなに強靭にできていない。

自由はすばらしい。でも自由とひきかえに、差し出しているものも確かにあると思うのだ。