#001 書くことは、光。【三日坊主とひとりごと】

「書くことは 光」—―そのことばを見た瞬間に、
自分の心が震えたのがわかった。

定年後、絵手紙をたしなむようになった父宛に、
師とあおぐ方から届いた1枚のはがき。

きっと大切なものだろうに、父はその手紙を私に送ってくれた。

「書くことは 光」

私は、いわゆる「三日坊主」である。

瞬間的に夢中になることは数あれど、
(そしてそのときだけ徹底的に凝り性になるのだけど)
その夢のような時間から冷めてしまうのも、意外と早い。

ただし。

もう30年を少し越えた人生の中で、
20年以上続いていることが、ひとつだけ、ある。

それが「書くこと」だ。

「続けよう」なんて思ったことは、一度もないのだけれど。
それはどんなときも、当たり前のような顔をして
私のとなりにどっかりと腰をおろしている。

ここまでくると、もはや腐れ縁である。

でも、それは私にとって唯一の「光」になった。
私はこれからもずっと、その光を追っていくのだろう。

たぶんこの先、ずっと。

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