#418 音を楽しむ時間【三日坊主とひとりごと】

一番、純粋に音楽を“聴き込んで”いたのはいつだったか。

ひとつは中高生のとき。折しもCD文化全盛期の90年代。限られた小遣いをやりくりしては、好きなアーティストのシングルやアルバムをひたすらリピートして聴いていた。それこそ、いつのまにか身体と脳みそに染みこんで、すべての歌詞が自然と口をついて出てくるほどに。

もうひとつは、大学生になってから。今度はJAZZと出会って、J-POPメインだったMD(そう、当時はMDだった)のラックは、あっというまにあらゆるJAZZの名盤であふれかえるようになった。自分でも演奏していたので、選ぶ基準、聴き方もけっこう変わったような気がする。

ほとんど音楽を再生することがなくなったのは、ライターの仕事をするようになってからだった。

原稿を書くBGMとして、まず、歌詞が耳に付くポップスは完全にアウト。JAZZもついつい演奏に気をとられてしまうのでNG。

仕事中はあれやこれやと情報を脳みそにつめこみ、咀嚼してアウトプットする作業が続くので、休憩中はできるだけ「なにも耳に入ってこない」環境を好むようになった。

最近、運動不足からジムに通うようになったのだけど、ふと、オーディオブックやら音声メディアからのインプットをやめて音楽を爆音で流してみた。なんだか、思いきりリフレッシュできて爽快な気分。

好きな音楽を聴く時間、そういえばなくなっていたなぁ。久しぶりにそんなことを思い出した。