#402 淡々と、つづくこと【三日坊主とひとりごと】

さくらももこさんが亡くなった。乳がん、という言葉を聞いてドキリとした。53歳。わたしの母は、56歳のときに大腸がんで他界している。昨年、その訃報に胸を痛めた小林麻央さんは、わたしと同い年だった。

最近はあちこちで「人生100年時代」というキーワードがとびかう。働き方文脈では理解できるけれど、心のどこかで、そんなわけあるか、と思う自分がいる。

母が生きた人生の半分以上を、わたしはすでに終えてしまった。

べつに生きた証や、爪痕をこの世に残したいなんて思わない。とくに「これだけはやっておきたい」というような、大それた夢もない。

やりたいこともそれほどなく、とりあえず求められることに応えられる環境ではたらき、少しでも誰かの、なにかの役に立てばそれでいい。

▲くしくも、今週公開された執筆記事。

日々を淡々と生きることだって、続けていこうとするとけっこう難しい。つまらないことでざわざわし、些細なことで悩み、眠れない夜をすごしたりすることもある。

「楽しく生きる」「好きなことをして生きる」「豊かに生きる」「丁寧に暮らす」「自分らしく生きる」……。

世の中にはそんな言葉があふれている。うるせぇよ、と、ときどき思ってしまうくらいには、わたしはひねくれモノだ。

みんな自分の思うまま、勝手にしたらいい。大切にしたいと思う人を大切にして、いちばんに考えたいことを最優先にする。

そんな人生を貫くには、まあまあ強さがいることもわかっている。何もかも、自分次第。